聴く、話す、書く コミュニケーション仕事術

聴く、話す、書くを仕事にしてきたライター林が、すぐに役立つコミュニケーション術を紹介します。

【話す】子ども向けワークショップでの話し方

昨日は、ある小学校で6年生が対象の企業とコラボレーションしたワークショップを見てきました。

企業の方が講師となって、最初に15分ほど講演をされていました。

子ども向けに、難しい話をわかりやすい言葉で話しておられたと思います。

話題のチョイスも良かったと思います。

子どもたちにとって、普段は知ることができないことだったので、興味深々で聞いていました。

 

ただ、導入の部分がちょっと残念かなと。

例えば、いきなり「トヨタの車に乗ったことがある人、手をあげて」のようなことをおっしゃったんです。

子どもたちはきょとーん。

例えば、愛知県豊田市であるとか、地元にトヨタの巨大な工場があって、市民のほとんどがトヨタ車に乗っているとか、そういう環境ならば、こういうアプローチの仕方でいいと思うんですよ。

でも、そうじゃない場合、「トヨタってなんだっけ」となります。

ちょっと唐突でしたね。

大人にとっては当たり前で誰でも知っていることも、子どもにとってはそうとは限りません。子どもの頭の中で、そのキーワードにたどりつくまでには、ワンクッション必要なことがあります。

 

こういう場合、まずは「車」から入っていかないと。

「道にはたくさん車が走っているよね?」とか。

今回は地方都市なので、車社会ではあることは確かです。

ただ、ここで「みんなの家には車があるよね?」は学校ではまずいわけです。

なぜかというと、学校にはいろんな環境の子どもが通っているからです。全員の家に車があるとは限りません……。

学校で話す際にはこのような、いろんな子どもへ配慮が必要になります。

 

今後ますます、学校では企業とのコラボレーションした授業が行われると思うんですが、企業さんにも子供向けに話す場合のルールを知っておいていただくと、両者にとってハッピーな時間になる気がします。